上の写真は名護市安和の琉球セメント旧桟橋を海側から撮ったものだ。
11月27日の本ブログで、旧桟橋の上を移動する際に使用する橋が、単管と足場板で作られた粗末なものであり、労働者に危険な作業を強いていることを指摘した。
https://blog.goo.ne.jp/awamori777/e/dc9aeb7f677e5051cc8f40fe2c3ff48b
問題の橋は上の写真で右側に当たる。それに対し左側は、鉄製のちゃんとした橋が架かっている。以下の写真の通りだ。
もともと旧桟橋はこれが本来の姿であったと思われる。これなら作業員は安全に桟橋上を移動することができる。
それに対し、海側から見て右側は、単管と足場板で作られ、手すりもワイヤーロープであり、もとから造られたものとは思えない。台座の部分は鉄製の橋がある個所と同じであり、ここにも最初は同じような鉄製の橋があったのではないか。
老朽化による劣化か、あるいは台風による被害か、何らかの理由よって鉄製の橋は撤去され、そのあとに応急処置として仮設の橋が造られたのではないか。そのあとも鉄製の橋は復旧されず、仮設の橋が使われ続けてきたのではないか。
しかし、新桟橋が完成した現在、このような危険な旧桟橋を使い続けることは許されないはずだ。旧桟橋が老朽化により本来の姿ではなく、作業を安全に行えなかったからこそ、新桟橋を建設したのではなかったか。
琉球セメントは旧桟橋を使い、作業員に労働債災害が発生した場合、どのように責任をとるつもりか。また、このような状態を放置してきた沖縄県はどう責任をとるのか。琉球セメントは旧桟橋の使用を停止し、早急に解体すべきだ。生産したセメントの積み込みは、新桟橋を使えばいいだけのことだ。
11月28日に国頭村安波の「沖縄やんばる海水揚水発電所」で、解体工事中に作業員2人が死亡する痛ましい事故が発生している。11月29日付琉球新報によれば、今年の労働災害は10月末で924人に及ぶという。
https://ryukyushimpo.jp/news/entry-1033514.html
建設業とセメントの需要は密接に関連している。その積み出しを行っている旧桟橋が、このように危険な状態なのだ。沖縄労働局や沖縄県当局、沖縄県議会は労働災害防止の観点からも、琉球セメント旧桟橋の状態と使用状況を早急に調査し、指導すべきだ。
12月3日(火)に琉球セメント新・旧桟橋周辺で、辺野古新基地建設に反対し、ガット船による赤土土砂積み込み開始1年に抗議する海上大行動が取り組まれる。同日はメディアも船に乗り海上から現場を撮影できる。ぜひ琉球セメント旧桟橋の状態にも注目してほしい。