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Channel: 海鳴りの島から
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琉球セメント旧桟橋のひどい状態/使用は許されるのか?

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 11月6日(水)に名護市安和の琉球セメント新桟橋で、赤土混じりの土砂を積み込むガット船に抗議した際、旧桟橋では琉仁丸という琉球セメントの船がセメントの積み込みを行っていた。上の写真で1枚目はガット船・marumasa3号が新桟橋で土砂を積み込んでいるところ。2・3枚目は琉仁丸が旧桟橋でセメントを積み込んでいるところである。

 この桟橋は本来、琉球セメントの業務用に作られたものであり、セメントの積み込みを優先するのが当たり前のはずだ。ところがこの間、新桟橋は辺野古埋め立て用の土砂積み込みに使用され、セメントの積み込みは旧桟橋を使用するという本末転倒のことが行われてきた。

 新桟橋は何のために造られたのか。旧桟橋は老朽化によって劣化が進み、使用に耐えられなくなったからではないのか。であるなら旧桟橋の使用は停止し、新桟橋はセメントの積み込みを優先して使用すべきだ。そうでなければ、琉球セメントの新桟橋は辺野古埋め立て用に造られたと考えるしかない。

 6日は昼食をとった後、旧桟橋の状態を見て回った。以下にその時に撮った写真を紹介する。コンクリートは割れ、鉄骨は錆でボロボロになっている。ひどい状態なのが写真でもわかるはずだ。

 桟橋の近くで見ると、船が接岸する際にクッションとなる防舷材はゴムが劣化してボロボロなり、用を足さなくなっている。そのため大型タイヤで代用している状態だ。

 それだけではない。土台のコンクリートは鉄筋が錆びて爆裂し、欠損が目立つ。割れた破片がネットに引っかかっているのもある。こんな状態で接岸するのは危険なのか、琉仁丸は船首付近のこの場所では少し離れて停泊していた。

 その次の土台は支柱が破損し、上部のコンクリートの台座には大きなひび割れが走っている。支柱に吹き付けてあるのはアスベストではないかと気になったが、写真を見てわかるように破れてめくれあがり、中の鉄柱も錆びて腐食が進み、割れているありさまだ。こんな状態で船を接岸することが許されるのか。

 琉仁丸の船腹付近の桟橋には、セメントを流し込む黒いホースが設置されている。そこもコンクリートが一部破損し、鉄骨が錆びて赤黒く汚れている。

 その隣にある支柱も劣化が進行し、表面の吹き付けが破れて、中の鉄柱から錆が流れ出している。

 陸から船までセメントを運ぶ桟橋の下も端から端まで見た。

 桟橋の上にはセメントを運ぶパイプが設置されている。写真を見てわかるように桟橋下の鉄骨は錆てボロボロであり、落下しかかっている箇所もある。こんな状態で使用して、安全が保たれるのか。桟橋に安全基準や使用基準はないのだろうか。

 一番下の青いカヌーが写っている写真には、新桟橋に伸びる大きなパイプが奥に見える。パイプの中にはベルトコンベアーが走っていて、旧桟橋がこのような状態だからこそ、新桟橋を造ったはずだ。

 カヌーから見て左側が旧桟橋で、右側が新桟橋になる。下の3枚は新桟橋の状態だが、言うまでもなく造ったばかりで立派なものだ。どうしてセメントの積み込みにこの新桟橋を使用しないのか。

 6日は本部港塩川区でも辺野古埋め立て用の土砂の積み込みが行われていた。安和の新桟橋は本来の琉球セメントの業務に使用するのが当たり前ではないのか。どうして安和でも新桟橋の使用に関し辺野古埋め立て用の土砂積み込みが優先され、セメント積み込みは劣化が進む旧桟橋で行われているのか。あまりにも理不尽ではないか。

 沖縄県は旧桟橋の状態を現地調査し、その使用が許されるのか検査すべきだ。県議会議員や国会議員の皆さんにも、ぜひ安和の現地を訪れて、自分の目で旧桟橋の状態を確認してほしい。そのうえで新桟橋が辺野古埋め立てのために使われ、琉球セメントの本来業務は旧桟橋を使用している問題を県議会や国会で追及してほしい。

 報道機関ももっと積極的に現場の状況を見て、問題を洗い出してほしい。漫然と現場を眺めているだけでは、問題は見えてこない。

 


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