台風対策で7日(月)の午後に大浦湾からランプウェイ台船が出て行った。そのため、昨日8日(火)から辺野古では埋め立て土砂の投入が止まっている。安和の琉球セメント桟橋でも、この日はガット船が1隻だけ積み込んで終わりとのことで、カヌーによる海上行動は見合わせ、船に乗って辺野古の海、大浦湾の状況確認を行った。
午前8時35分頃、抗議船・不屈に乗って辺野古漁港を出た。K1護岸では20トン消波ブロックの設置作業が行われていた。K1護岸の残りは10数メートルだろうか。並行して護岸の内側に大型クレーンの足場を作る作業も行われていた。
午前9時過ぎ、大浦湾に出て辺野古崎付近の作業ヤードを見ると、消波ブロックの型枠に生コンを流し込んでいるのが見えた。連日、キャンプ・シュワブのゲートには生コン車が列をなして入っている。K1護岸からK4護岸の端まで、膨大な量の消波ブロックが製造、設置され、海を破壊していく。
K1護岸の近くで見ていると、生コンプラントに原料を運ぶ車両が頻繁に来ていた。プラントで製造される生コンが、消波ブロックや護岸の補強など、埋め立て工事関連で使用されていないか、気になった。
台風19号の進路予想を見ると、沖縄とは距離があるようだ。そのせいか、作業和船は出ていたが、オイルフェンスを撤去する作業は見られなかった。
大浦湾に見えるのは、クレーン付き台船2隻とバージ船1隻のみ。これらは現在、汚濁防止膜を載せて移動するくらいの仕事しかしていない。赤土土砂を陸揚げするランプウェイ台船は避難しており、それが大浦湾に戻るまで埋め立て工事は行えない状態だ。
今回の台風19号は勢力が強大なため、沖縄防衛局は早めの避難を促したようだ。そのために埋め立て工事も早めに止まっている。ランプウェイ台船は先週の木曜日に大浦湾に入ったと思ったら、今週月曜日には出て行った。台風に振り回されて、海ではろくに工事ができない状況だ。
長島近くから辺野古弾薬庫を見ると、建て替え工事が進む弾薬庫の掩体が、だいぶ形を整えているように見える。手前はK8護岸でかなりの距離があるが、海上から弾薬庫を観察するポイントである。
秋晴れの下、辺野古の海は青く澄んでいた。この清ら海(ちゅらうみ)が日々破壊され、軍事基地が造られているのだ。インターネットで情報を得て、分かったつもりになってはいけない。金と時間を使って辺野古まで足を運び、自分の体で現実を感じ取ってほしい。
海の工事は中断していても、ゲートからの資材搬入は行われている。それに抗議する行動も日々続けられている。自分の仕事もしないといけないので、最近はゲート前の抗議行動に参加していなかったのだが、こうやって頑張っている皆さんの姿を見ると胸が熱くなり、励まされる。