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Channel: 海鳴りの島から
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シミュレーターを使った「検証」で安心できるか?

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 森本敏防衛大臣のオスプレイ試乗に続き、今度は専門家チームなるものがMV22オスプレイの試乗を行い、安全性を唱える、という茶番劇の第2幕が演じられている。

 森本大臣がオスプレイに試乗したとき沖縄では、どうしてオートローテーションで実際に着陸してみなかったのか、という声が上がった。論より証拠で、自らが乗ったオスプレイでオートローテーション機能があることを証明してみせれば、これ以上の説得材料はないだろうに、森本大臣はせっかくの機会を回避した。ああ、やっぱり無事に着陸できる自信がないわけね、というわけで、森本大臣の試乗はむしろ逆効果になった。
 今回の専門家チームの試乗、検証はどうだろうか。

http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye5106679.html

http://www.fnn-news.com/news/headlines/articles/CONN00229559.html

 〈神風防衛政務官と専門家チームは、14日、ノースカロライナ州の基地でオスプレイに試乗したほか、エンジンが止まったときに安全に着陸するための『オートローテーション機能』について、シミュレーターを使って確認したということです〉(TBSニュース)。

 〈シミュレーターを使って確認した〉だけで、やはり実際にオスプレイで飛行してオートローテーション機能を確認することはなかった。最近出た『オスプレイ配備の危険性』(七つ森書館)
という本に、次のような疑問が記されている。

〈シミュレーターを使って緊急着陸の訓練を行うのは、実機で行うのが危険だからではないのだろうか?米空軍のCV−22作戦手順書(2011年11月)にも、緊急着陸のときの手順は通常、乗員訓練装置(シミュレーターのこと)によって行われる、と記載されている〉(28ページ)。

 専門家チームに参加しているのは、航空自衛隊でも優秀なパイロットのはずだ。オスプレイの性能や米軍パイロットの操縦を間近で確かめる絶好の機会だったはずなのに、実機ではなくシミュレーターでしか〈エンジンが停止した際に不時着するための「オートローテーション」機能の確認や、滑空しながら着陸する際の検証〉(FNNニュース)を行っていない。それで安全性が証明されました、と言われて、そうですか、と納得できるわけがない。沖縄に配備されるオスプレイはコンピューターの画面上を飛ぶのではなく、我々の頭上を飛ぶのだ。

 〈シミュレーターを使って緊急着陸の訓練を行うのは、実機で行うのが危険だからではないのだろうか?〉

 専門家チームのシミュレーターを使った「検証」は、この疑問をさらに深めるものでしかない。

 


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