16日(木)は台風18号の余波で風が強く、海も時化ていて海上行動は中止となった。日本政府は17日に予定していた土砂投入を延期するようだが、K1からN3にいたる護岸上には、K1護岸にクレーンが1台置かれているだけで、ほかに重機類は見られなかった。
護岸を囲うオイルフェンスは、K1護岸からK3護岸にいたる側と、K4護岸に接続する角の部分にだけ残っていた。K4の途中から辺野古岬にかけては、台風対策で撤去されていると思われる。
K2護岸付近ではオイルフェンスが護岸のそばまで打ち寄せられていて、再びアンカーが海底を引きずられたようだ。片付けを手抜きしているからで、同じことを何度もくり返している。
午前8時過ぎに軽トラックに移動式トイレを乗せ、乗用車とともに作業員4人がやってきた。トイレを設置し、護岸の状況を確認するくらいで、本格的な作業はなかった。
午前10時頃の各護岸の様子。作業員の姿はなく、工事は行われていなかった。海岸付近でも、クレーンは1台上がっていたが、作業をしている様子は見られなかった。午後の動きについては把握していない。
仮設道路は路面もきれいに整備され、すでにK1護岸につながっている。
午前10時半頃、辺野古弾薬庫近くの歩道から見ると、米軍のレジャービーチ前に停泊する台船の上に汚濁防止膜かオイルフェンスが積まれていた。
午前10時45分頃、瀬嵩側からK9護岸の様子を見た。土砂を搬入する台船やトラックなどの動きはなかった。
辺野古岬付近も作業はなかったが、海岸線を削り取った部分が、一部しかブルーシートで覆われていない。連日雨が降っており、赤土対策が十分になされているようには見えない。埋め立て土砂投入以前に、こういう工事がすでに大浦湾の環境を破壊している。
日本政府・沖縄防衛局は、県知事選挙が9月30日に前倒しになったため、17日の埋め立て土砂投入を見送った。翁長知事が死去した直後に投入を強行すれば、県民から猛反発されるのが明らかなため、辺野古新基地から県民の関心を少しでも遠ざけようと姑息な計算をしている。
土砂が投入されないからといって、埋め立てに向けた工事が止まるわけではない。工事が台風で遅れた分を取り戻し、県知事選挙が終わればすぐに土砂投入ができるように、政府・沖縄防衛局が準備を進めるのは目に見えている。
K1・K2・K3・K4・N5護岸で囲まれた工区も防砂シート設置などの整備を進め、辺野古岬側の海域と2か所同時に土砂投入を強行する可能性もある。護岸がつながったから工事は終わりではない。土砂投入前に前に行うべき工事がまだある。それを進行させてはいけない。