Quantcast
Channel: 海鳴りの島から
Viewing all articles
Browse latest Browse all 2937

ティダの会・辺野古有志の会の申し入れとK4護岸工事への抗議行動

$
0
0

 29日(金)は午前中、ティダの会と新基地建設問題を考える辺野古有志の会で、沖縄防衛局名護事務所に行き、新基地建設に伴う高さ制限の問題で申入れを行った。

 新聞報道でも明らかになっているように、辺野古の集落内の公共施設や民間アパート、住居など多くの建物が、米国基準の滑走路周辺の高さ制限を越えている。オール沖縄会議の調査によると、久辺小学校・中学校、国立高専などの教育施設も含まれており、子どもたちの安全が脅かされる状況となっている。

 沖縄防衛局は、送電線などの鉄塔は沖縄電力に移設するよう調整している。沖縄防衛局はこれまで、新基地では海上で飛行するので安全だ、と言ってきた。何のことはない、自分たちで陸上を飛ぶことを認めているわけだ。それでいながら鉄塔以外の公共施設、アパート、民家などは「例外」として対処しなくてもいい、と言い放っている。米軍の都合優先で、住民の安全は二の次にする沖縄防衛局の姿勢が露わになっている。

https://www.rbc.co.jp/news_rbc/%E8%BE%BA%E9%87%8E%E5%8F%A4%E9%AB%98%E3%81%95%E5%88%B6%E9%99%90%E8%B6%85%E9%81%8E%E3%80%80%E4%BD%8F%E6%B0%91%E3%82%89%E3%81%8C%E8%AA%AC%E6%98%8E%E6%B1%82%E3%82%81%E3%82%8B/

http://www.qab.co.jp/news/20180629103902.html

 もともと辺野古新基地は沖合2キロの場所に造る計画だった。それなら高さ制限の問題も生じなかっただろうが、日本政府が沿岸案として現行の計画に変更したため、辺野古区の高台にある多くの建築物が高さ制限に引っかかることになった。責任はすべて政府・防衛省にある。こういう場所に新基地を建設すること自体に問題があったのだ。

 沖縄防衛協は4月11日に辺野古区長に説明した、名護市長にもすでに説明している、としてこれですまそうとしている。しかし、メディアで報じられるまでこの問題を隠蔽して来た姿勢からは、住民の安全を守ろうという意思は感じられない。ティダの会と辺野古有志の会では、住民説明会と沖縄防衛局の調査資料の公開を追求していく。今日の要請行動はその手始めとして行った。

 午後はカヌーに乗って海上抗議行動に参加した。辺野古の海も空もすっかり夏模様だ。松田ぬ浜近くのウガンジュ(拝所)ではグンガチ(5月)ウマチーのウガン(拝み)をウサギている人たちの姿があった。

 いま最大の焦点となっているのは、辺野古岬付近のK4護岸とN3護岸がいつつながるかである。写真を見ればわかるように、両護岸の間はあと20メートルほどしかない。 

 この日は、午前中は捨て石の投下が行われていたとのこと。午後からは台風対策を兼ねて被覆ブロックの設置が行われていた。台風の影響があったにしても、来週には捨て石の部分でK4護岸とN3護岸がつながる可能性がある。浅瀬の岩場なので工事の進行が速いのだ。

 辺野古新基地建設に反対する方法はいろいろあっていい。長い視野を持った運動、研究、思想の深化も必要だ。しかし今、護岸の一部がつながろうとしている。閉め切られる内部の海が死の海に化そうとしているのだ。この現実に自分はどう対処するのか、ということをまず問うてほしい。辺野古の状況はここまで来ているのだ。

 辺野古岬からK1護岸に伸びる仮設道路も、もうすぐつながろうとしている。根固め用袋材が積まれた奥には砂浜があるのだが、もうウミガメが上がることはできない。去年の今頃はまだ、この砂浜の前をカヌーで行き来していたのに……。沖縄島に残っていた自然の海岸が、こうやってまた一つ破壊された。それを止めきれなかったことが情けなく、悔しくてならない。

 辺野古の海では今日もカヌーと船による抗議、抵抗が続けられている。1日に何度もオイルフェンスを越えるが、たいていはすぐに海保に拘束される。手漕ぎのカヌーで海保のゴムボートに対抗するのだから力の差は歴然としている。

 それでも飛び込む海保をかわして、50メートル以上離れた汚濁防止膜まで到達し、工事現場のそばで阻止・抗議行動を行うメンバーもいる。不屈という言葉を口にするのは簡単だ。しかし、炎天下の海やゲート前で日々それを実行するのは、それこそ不屈の意思を要する。

 やらない理由を探すのは簡単だ。神でもない人間のやる運動に限界や問題があるのは当たり前だ。それをどうのりこえて、このでたらめ工な事を止めていくかが問われている。6月も終わろうとしている。海のたたかいも重要な局面を迎えている。頑張りましょう!

 


Viewing all articles
Browse latest Browse all 2937

Trending Articles



<script src="https://jsc.adskeeper.com/r/s/rssing.com.1596347.js" async> </script>