20日(水)の辺野古はカーチーベー(夏至南風)が吹き、海が荒れたのでカヌーによる抗議行動は中止となった。抗議船2隻でK4護岸を中心に工事の様子を確認し、船上から抗議の声をあげた。
K4護岸では今日も3か所で工事が進められた。写真で向かって左側のK3護岸から続く先端部では、すでに捨て石の投下は終わって被覆ブロックの設置が行われた。向かって右側のN5護岸から伸びる先端部では、まだ捨て石の投下が行われていたが、それもそろそろ終わるだろう。
内部に稀少サンゴがあるため、両先端部の間は50メートル開けておくとのことだが、今朝の段階で両端の間はもう60メートルあるかないかだ。潮の流れを作り出すための排水用ホースが運び込まれ、設置作業が始まっている。
ここまで護岸工事を進めて何が潮の流れか。稀少サンゴが食害を受けるという失態を起こし、移植が進められなかったにもかかわらず、護岸工事を強行してきたことを糊塗するまやかしである。
辺野古岬側のK4護岸の先端部では午前の早く、護岸の上に細かい砕石を敷いて路面を整備していた。N3護岸との距離は80~70メートルほどだろうか。
護岸から少し離れた場所には、稀少サンゴを観測していると思われる青い筏がある。汚濁防止膜を4重にし、投石回数を減らしているというが、こんな至近距離にあって工事がサンゴに影響を与えないはずがない。
辺野古岬付近の作業ヤードは、海岸線のアダンや木々が伐採され、積まれた砕石などがよく見えるようになっている。海岸では昨日に続き、ヤドカリなどを採集しているらしい数人の作業員が見えた。
林立するクレーンのブームが、辺野古岬の作業ヤードの風景として定着してしまった。K4護岸とN3護岸がつながれば、手前の海が埋め立てられて作業ヤードとして利用される。そうなれば、より大量の砕石や土砂、被覆ブロックなどを保管することができる。
翁長知事による埋め立て承認撤回のタイミングがいろいろ報道されているが、どれだけ多くの団体、個人がこれまで撤回に踏み切るよう要請してきたか。護岸が締め切られるまで残り期間はわずかだ。
辺野古岬もここまで変わり果ててしまった。この砂浜には昨年、海亀が産卵に上がったが、これだけ工事が進むと海亀も近寄れないだろう。このままでは2カ月後には土砂で埋められていく。何と愚劣なことか。
浜のテントの前では、6月25日(月)の海上座り込み行動に向けて初心者練習が行われていた。25日以降もカヌーによる抗議行動は続けられる。ぜひ、初心者練習に参加して、海上から抗議の声をあげ、阻止行動に加わってほしい。
目の前で進む工事を少しでも止めたい。そのためにはカヌーや船で海に出る人がもっと必要だ。自分の島を守りたいという沖縄のニーセ―はいないのか。子や孫に新基地を残したくないと体を張るウプチュ、トゥシユイはいないのか。シマンチュよ、ナマサンネー後悔スンドー。