16日(木)は朝、カヌー9艇で松田ぬ浜を出発した。この日は波風が強く、汀間漁港を出発した抗議船は辺野古側まで来ることができず、辺野古新基地建設を許さないぶるーの船1隻とともにK1護岸工事に対して抗議行動を行った。
N5護岸に比べてK1護岸の方は進行が遅れている。それでも10トンダンプカーで石材を積んできてモッコに載せ、先端部に投下してバックホーで打ち固める作業が行われ、護岸は少しずつ伸びている。
護岸先端部への捨て石投下と併せて、仮設道路の延長線上に根固め袋材を積み重ねる作業も行われている。かなりの量が置かれていて、これから護岸が伸びていく時にダンプカーの方向転換する場所が造られようとしているのかもしれない。
16日は那覇地方裁判所で、昨年4月に名護市出身の二十歳の女性を殺害した元米海兵隊員の裁判が始まった。そういう日であるにもかかわらず、日本政府・沖縄防衛局は平然と新基地建設工事を進めている。どこまで沖縄県民を愚弄するつもりか。
海保が厳重な警備態勢を敷いているなか、カヌーメンバーは何度も拘束されたがオイルフェンスを越えて抗議を続けた。少ない人数でも二つ目のオイルフェンスを越えて護岸の近くまで行き、一時的に工事を止めてもいる。
しかし、それは微々たる成果だ。殺された女性や家族のことを思えば、この程度のことしかできないことが情けない。
https://www.youtube.com/watch?v=fqiPSa77giw&feature=youtu.be
午後は風が強くなったのでカヌーによる抗議行動は中止した。ぶるーの船に乗って1時間ほど工事の様子を見に行ったが、N5護岸の現場では前日15日の午後から被覆ブロックの設置が始まっている。
トレーラーやトラックで被覆ブロックを運んでくると、クレーンで吊り下げて法面の下にあたる海底に被覆ブロックを置く。それを支えにして上に2個置き、計3段を重ねて護岸の側面を保護していた。
N5護岸の正面からの様子を見て、向かって右側の法面を見ると、3段重ねで16列の被覆ブロックが積まれている。両側面を合わせると96個の被覆ブロックが設置されたことになる。N5護岸工事の着手が打ち出されたのが11月6日。10日間でここまでの作業を進めたことになる。浅瀬の工事だけに進行が速い。
くり返し言うが、辺野古新基地建設工事全体から見れば、この工事はまだ小さく見えるかもしれない。だが、浅瀬部分の護岸工事が完成し、内部に土砂が投入されるようになれば、それこそ政府の言う「後戻りのできない状況」が作り出される。政府は工事の難しい大浦湾を後回しにし、まずは辺野古側の埋め立てを進めている。このペースで工事が進めば、1年後の県知事選挙までどれだけ進むか。翁長知事や県当局者は現実から目を背けてはいけない。
連日ゲートから入る生コン車は、K1護岸、N5護岸で使用される被覆ブロックを製作するためのものだ。埋め立て海域の外周を仕切る護岸工事のためには膨大な量の被覆ブロックや消波ブロックが必要となる。それを阻止するためにはゲート前に多くの人が集まり、座り込みをしないといけない。海とゲート前で連携して頑張りましょう!