22日はカヌー11艇で瀬嵩の浜を出発した。辺野古弾薬庫下の海域で抗議船3隻と合流し、K9護岸の建設工事に抗議したが、沖縄は梅雨が明けて暑い1日だった。これからは熱中症対策が重要となる。それでも、ゲート前のアスファルトの上で座り込みをしている皆さんのことを思えば、海水で体を冷やせる海はまだましだ。
この日も海上保安庁のゴムボートに守られて捨て石の投下作業が進められた。クレーンの運転手は石材を積んだモッコをいったん護岸の上に下ろし、なるべくゆっくりと岩をこぼすようにしている。それでも岩が崩れ落ちるときは白い石粉が舞い上がる。最初の頃に比べればましになっているが、いくら洗浄しているといっても限界がある。
この日は所用のため午前中だけの参加となったが、全体では午前2回、午後2回、カヌーでフロートを越えて抗議行動を行っている。午前中は久しぶりということもあってうまくいかず、早々と海保に拘束された。
海上行動に参加しているメンバーは、捨て石が投下されて海が破壊されていくのを目の前で見なければならない。たとえ難しいのは分かっていても、少しでも工事を止めるために行動を起こすのは自然な心情だ。
私は今帰仁村の出身だが、辺野古新基地ができればヤンバル(沖縄島北部)に米軍基地が集中し、地域全体に計り知れない打撃を与えるのは明らかだと考えている。さらに言えば、これはたんに辺野古、東海岸だけの問題ではない。ヤンバル全体、沖縄全体、日本全体の問題なのだ。少数者に犠牲を押しつけて自分たちは安全を享受する、そういうあり方自体が否定されるべきだ。
海保に拘束されたおかげで、普段は目にできない東側の角度から消波ブロックの状況を確認できた。台風対策でK9護岸を防護するために用意されているのかと思っていたが、石材を積んだダンプカーが移動する工事用仮設道路に沿って消波ブロックが並べられているのが分かった。
工事用仮設道路は砂浜に根固め用袋材を置き、その上に鉄板を敷いて作られている。波で砂がえぐられ袋材や鉄板が傾けば、ダンプカーが脱輪して横転するなどの事故を起こしかねない。それを防ぐため工事用仮設道路に波が及ばないように置かれているのかもしれない。
23日は「沖縄戦慰霊の日」のため海上行動は休みとなる。こんな日に工事を行うなら、沖縄防衛局の愚劣さは県民の怒りを買うだろう。