２９日は午前１１時からキャンプ・シュワーブのゲート前で「辺野古新基地建設阻止！共謀罪廃案！４・２８屈辱の日を忘れない県民集会」が開かれたので参加した。１年前に元海兵隊員の米軍属に殺害された女性の冥福を祈り、多くの参加者が黒い服を身に着けて集まった。
集会の初めに女性の死を悼んで黙祷が行われた。事件が起こった根本的理由は、沖縄に米軍基地が集中し、日々殺戮と破壊の訓練を行っている米兵や、元米兵が日常生活の中に入り込んでいることにある。ウォーキングをしているときに棒で殴られて車に引きずり込まれ、暴行されてナイフで刺殺される。被害者はどれだけの恐怖と痛みを味わったか。
何の落ち度もない女性が突然、凶悪犯罪に巻き込まれたのだ。シンザト・ケネフ・フランクリン被告は遺体を運ぶスーツケースを車に用意していた。犯行の計画性から、これが初めての犯行だったのか、という声もあった。犯行に使われた証拠物件の中には基地内で遺棄、処分されたものもあったはずだ。しかし、沖縄県警は基地内の捜査を十分になし得ていない。
発言者はいずれも事件について怒りを露わにし、家族への思いや犠牲になった女性のことを忘れないことを語っていた。集会に参加した人はみな同じ思いだっただろう。
事件から１年たった今、大浦湾の海岸ではＫ９護岸の建設に向けて、栗石を詰めた袋材が浜に積まれ、重機が作業する土台が海に向かって伸ばされている。黄金週間が開けると、石材が本格的に海に投下されそうだ。
この日は浜の作業は行われなかった。集会には主催者発表で３０００人が集まったが、１０分のⅠの３００人が毎朝ゲート前に集まれば、工事を止めることができる。基地あるが故の犠牲者をこれ以上生み出さないために、私たち一人ひとりが悲しみをや怒りを行動に変えなければならない。
集会では、現在国会で審議が行われている共謀罪の廃案も求めた。同法が成立すれば、沖縄の反基地運動が標的にされるのは間違いない。集会で発言した金高弁護士は、山城博治さんの取り調べで、共謀について執拗に追及されていたことを明らかにした。
北朝鮮のミサイル危機を煽りながら、米軍の指揮下で自衛隊を戦わせようという策動が進んでいる。戦争になればもうかる奴らが、互いに挑発しながら危機を高めている。偶発的にでも武力衝突が起これば、どれだけの犠牲者が出るか。共謀罪は日本を戦争をできる国にするためにある。廃案に向けてもっと反対運動を強めたい。