18日は雨のため海上行動は中止となった。瀬嵩の県道沿いや森の上から辺野古弾薬庫下のやに浜、小浜(くばま)で行なわれている作業の様子を見た。K9護岸の建設のため海中に捨て石が投下されることへの警戒が続いている。森の上ではメディア関係者がカメラを構えていたが、お昼前になってこの日の投下はないと判断したらしく、ほとんどが森を下りていった。
小浜では栗石を詰めた布団かごを砂浜に並べ、鉄板を敷く作業が行われていた。工事用道路の幅を広げ、さらにK9護岸の起点となる部分の作業場を広げているように見えた。浜には海に向かって杭が打たれている。
この日は午前・午後と合わせて40台近いダンプカーにより石材の搬入が行われている。海に捨て石を投下する準備を進めつつ、政府・沖縄防衛局はうるま市長選挙の動向もうかがっているのだろう。キャンプ・ハンセンの流弾事故に対する有権者の反発にも、気を配らざるを得なくなっているはずだ。
加えて、自民党の古屋圭司衆院議員が、自身のブログでうるま市長選挙の出陣式に党の選対委員長として参加したことを記し、〈相手は共産、社民が主導する候補。何でも反対、全く財源の裏付けのない無責任な公約や、空虚なキャッチで市民への詐欺行為にも等しい沖縄特有のいつもの戦術〉という暴言を吐いている。
http://www.furuya-keiji.jp/blog/
安倍極右政権のもとで、自民党議員の驕り、高ぶりはとどめを知らないようだ。〈沖縄特有〉と書いて恥じないその感覚を、沖縄県民は許してはならない。
海上に設置された4隻のスパッド台船は、それぞれやぐらから海に掘削棒が伸び、海底ボーリング調査を行っているようだった。
瀬嵩の森から見て、手前のフロートの内側に汚濁防止膜が張られている。今後、海上作業ヤードとして使用される巨大なケーソンが沈められる場所だ。しかし、今回捨て石が投下されるK9護岸の建設場所(小浜)付近には、フロートが設置されているだけで汚濁防止膜は張られていない。
海に岩石を投下するのだから海底の砂泥が巻き上がり、汚濁が発生する。本来なら作業現場の近くに汚濁防止膜を張り、拡散を防がねばならない。遠く離れた場所に張られた汚濁防止膜は用をなさない。沖縄防衛局がやっていることは、かくもいい加減ででたらめなのだ。これを許可した仲井真県政もお仲間である。
こういう小さな浜も破壊すればもとには戻せない。沖縄島に残された数少ない自然豊かな海を破壊していく。殺戮と破壊の訓練の場、出撃拠点として。この愚劣さに怒りが込み上げる。